こんにちは。
クリフムで赤ちゃんの心臓と脳の超音波検査と、遺伝子検査の結果を聞きに行きました。
少し前に、クリフムの紹介で大学病院の小児科の先生のもとへ行き、赤ちゃんの心臓をさらに詳しく診ていただいたので、そのカウンセリングも同時にしていただきました。
結果は、私たち夫婦にとって、とても辛く悲しいものでした。
遺伝子検査結果について
遺伝子検査の結果は陰性でした。
6704つもの難病について、検査していただき、遺伝子に問題はありませんでした。
超音波検査でぷぅ先生に見ていただきましたが、脳もきれいで、問題なく成長しているとのことでした。
染色体、遺伝子ともに異常がないことが分かり、ほっとしました。
もともと心疾患の可能性を指摘されてはいましたが、手術を行い、それに赤ちゃんが順応できれば、運動制限等はあるものの、日常は暮らしていけると聞いていました。
苦難は人の何倍もあるかもしれないけれど、やっと前に向かって進めると信じていました。
多脾症候群にともなう先天性心疾患について
クリフムから紹介いただいた大学病院での胎児心臓エコーで、多脾症候群という難病であることと、心疾患が5つあり、それぞれの心疾患についても難病指定の重い病気であることが分かりました。
多脾症候群(指定難病188)とは
内臓が左右対称性に形成される臓器錯位症候群のうち左側相同を呈する症候群で、原因は不明、症状は各臓器の形態異常により様々です。
その形態異常で最も多いのが心奇形で、50~90%に先天性心疾患を合併します。
発生率は1~2万人に1人。
多脾症候群に対しての根治療法はなく、各臓器の形態異常に応じた治療が行われます。
生命予後は心奇形の影響によるため、元気に日常を送っている子もいれば、予後不良と告げられる子もいて様々です。
お腹の赤ちゃんの場合は、重篤な心疾患が見つかったことにより、予後不良と告げられました。
先天性心疾患について
赤ちゃんのかかえる先天性心疾患は5つありました。
-
左心低形成(指定難病211)(僧帽弁狭窄、大動脈弁狭窄)
-
単心房
-
大動脈弓離断
-
下大静脈欠損(半奇静脈結合)
-
左上大静脈遺残
小児科の先生の詳しい説明により、わたしも主人も赤ちゃんの心臓の状態を理解することができました。
カウンセリングはとても長い時間とって頂きました。
ぷぅ先生の言葉はひとことひとことすごく重みがありますよね。
私たち家族のことを思って、正直にありのままを話してくださっていることが分かりました。
「きれいごとじゃない。赤ちゃんを産む覚悟が2人にあるのか。妊娠を継続するかどうかも含めて、家族でしっかり考えて下さい。どちらの判断をしても全力で応援します。」
夫婦の決断
涙をこらえて、クリフムを後にしました。
主人と一緒に赤ちゃんの病気についてたくさん調べて、毎日毎日、今までに流したことがない量の涙を流しました。
どうして私たちの赤ちゃんが…という気持ちでいっぱいでした。
わたしたちの赤ちゃんは、5つの心疾患の中でも、特に左心低形成が重篤な状態でした。(同じ疾患名でも状況は様々だそうです。日常を変わりなく過ごしている子もいれば、そうでない子も。)
そして、わたしたちの赤ちゃんの状態は、おそらく生まれてくることが出来たとしても、手術には耐えられないだろうと。
それでもわたしは産みたいと主人に伝えました。
可能性はかなり低いかもしれないけれど、もしかすると手術ができるかもしれない…。
出産後すぐに最適な治療を行うために、今までたくさんの検査をしてきました。
一方で、赤ちゃんは辛い治療に耐えることができるだろうか。生まれてすぐの小さな心臓。苦しい思いはしないだろうか。
ママとパパに抱っこしてもらえる日が来るのだろうか。考えても考えても答えは出ませんでした。
それでも産みたい。納得できる決断をするために考える時間が欲しい。すでに妊娠20週4日。
「妊娠継続するかどうか、明後日までに教えてください。」
こんなことを考えている間も、お腹をポコポコ蹴ってきてくれます。愛しい胎動。
元気だよ、大丈夫だよ、と伝えてくれているように感じました。
こんな酷な決断できない。
きっとこれは経験した人にしか分からない、短期間で決断をしなければならない苦しさ。
クリフムでお話を聞いた翌日、両親にも相談し、決断は夫婦2人だけで決めることにしました。
コメント